先輩方からのメッセージ

栗波 仁美 (くりなみ ひとみ)
日本生命済生会 日本生命病院
予防医学センター(センター長)
老年医学の魅力
現在の私の仕事は人間ドックを中心とした健診業務がほとんどです。対象は主に就労世代の方ですが、たまに80代の方もお見えになります。そこで気づくのはいわゆる高齢者層で当センターのドック(法定項目健診ではない)を定期受診されている方は若く見える方が多いということです。それについてのコホート研究はまだこれからですが、自身の身体に興味を持ち続けることが老化を遅らせることと関連ありそうと考え、形而下的に探究できたらと思います。老年医学はそういう意味で高齢者に対する医学というだけでないということを若い世代にもっと広く知ってもらう必要があると思います。(今回この文章をしたためながら学生時代の講義で三木先生が語った「老化は疾患」ということが思い出されてきました。)「年寄笑うな行く道だ」という言葉がありますが、行く道中を細かく検証することも老年医学だと思えますし、何より若い世代の先生方が老年医学で得られた知見を自身で実践することで効果が確認できるという点がとても魅力的だと思います。いろいろな分野の医療者がこの領域に関わってきてくれることを願います。
経歴
福井県出身。高校卒業後大阪大学法学部法学科入学。在学中に少し医学に興味を持ち、法学部卒業後に同大学医学部修士課程に入学を志すも、なぜか修士課程在学中の方に「医学部に入った方がいい」と諭され一から受験。無事医学部卒業したころには興味が遺伝子治療に移り、そのつながりで大阪大学医学部第4内科(今の老年総合内科)に入局したのが今につながっています。アルツハイマー関連研究で学位取得後米国コーネル大学留学。留学中は脳卒中関連の基礎研究を行っていました。帰国後は大阪大学連合小児発達医学健康発達医学(現大阪大学大学院健康発達医学)研究室を経て大阪大学医学部附属病院総合診療部、老年総合内科と所属を変え、2020年から現職です。
※ 2025年12月掲載。所属は掲載当時のものです。


