先輩方からのメッセージ

大川 真理

大川 真理 (おおかわ まこと)

医療法人オリーブ 大川内科 院長

老年医学を志したきっかけ

 医師を志した時から故郷で開業しようと考えており、全人的医療に関心がありました。内科領域に進みたいと考え、高知に帰る方法を模索していた大学生の頃、高知医科大学老年病科から入局しないかというお誘いを受け、多様性と機能を重視して包括的に人を診るその理念に惹かれました。大学では、循環器内科学、心臓超音波検査を専門としていました。

実際に老年医学を学び、実践して感じた魅力や学び

 多臓器疾患を抱え、多様な生活背景を持つ高齢の患者さんに対峙することは、一つ一つが応用問題です。プロブレムリストの数が10を超えることも稀ではなく、複数の臓器のバランスを取りつつ、患者さんや家族の希望を尊重しながら、現実解を見出していく、そのなかに臨床医としての魅力を感じます。社会とのつながり、ソーシャルキャピタルの重要性を意識させられ、大きな視野で医学をとらえるようになります。また、増加している高齢心不全患者の治療、再入院予防のためには、併存疾患の管理や老年医学的視点が欠かせず、開業しても日々学ぶ楽しさを感じています。

現在の診療内容や取り組み、日々感じるやりがい

 かかりつけ医として患者さんの話に耳を傾け、生活をサポートする視点で多職種と連携することをこころがけています。健診・予防接種から、生活習慣病診療、初期救急対応、訪問診療、在宅看取りまで、長い期間シームレスに患者さんの人生に伴走できることは大変やりがいがあります。
 コロナ禍で孤立し心身ともに弱っていく高齢者を目の当たりにし、フレイル対策として、理学療法士による運動指導(個別)を始めました。また、オレンジドクターとして認知症の初期相談に応じ、スマイルカフェという認知症カフェを月1回開催しています。音楽療法、マジックショー、体操、ゲーム、茶話会、災害対策など内容は多岐にわたり、高齢者の笑顔に励まされています。

これから老年科医をめざす、老年医学を学ぶ後輩へのメッセージ

 老年医学の臨床現場はジェネラリストの学校です。人口減少社会において、老年科医のニーズは大きいのに、老年科・老年内科を標榜する医師は少ないのが現状です。他のサブスペシャリティを持っていたとしても、老年医学との二刀流はきっと役に立ちます。地域の患者さんに選ばれる臨床医となってください。

プロフィール

所属:
大川内科
専門:
循環器内科、内科、老年内科
経歴:
高知県高知市出身
1996年東京大学を卒業後、高知医科大学老年病科に入局
2011年大川内科を開院

※ 2025年11月掲載。所属は掲載当時のものです。